クロストーク CROSS TALK
女性社員クロストーク
能美防災で働く女性社員たちは、今、何を考え、何を感じ、何を伝えたいのか。
聞こえてきたのは、現場のリアルな声。
それぞれ職種や年代を超えた5人が語り合いました。
営業開発本部システム設計センター第2グループ
早川 桂子
1998年卒
技術本部第1技術部火報システム技術課
竹髙 理美
2008年卒
エンジニアリング本部エンジニアリング部
矢部 みゆき
2013年卒
研究開発センター第2感知システム研究室
矢木 里実
2018年卒
三鷹工場設計2課
寺井 彩花
2018年卒
現在の仕事とキャリアについて教えてください。
寺井
私は生産部門の三鷹工場に配属され、入社2年目です。カタログにない特殊な仕様の制御盤設計をしています。デスクで図面を描くだけでなく、仕様の打合わせに出たり、既設の盤更新であれば現地調査にも行きます。初めはプラント関係の盤設計から任されて、最近は内容がより複雑で難しいトンネル関係の盤設計も手がけるようになりました。
矢木
私も寺井さんと同じ2年目で、研究開発部門でセンサの開発をしています。入社1年目は2019年に製品化された無線連動式住宅用火災警報器の品質保証試験を主にやっていました。2年目からは次の新製品開発に構造担当としてゼロから携わっています。
早川
私はもう入社して22年で、このメンバーの中だと、だいぶ大御所的な感じになっちゃいましたね(笑)設備設計部門でビル向け消火設備を設計・積算する部署に新入社員の時から所属しています。最初の4年間は設備設計担当として、スプリンクラーなどの配置を図面に描いていました。その後、産休・育休を取り、復帰のタイミングで、図面をもとに見積もりをする積算担当になりました。それからは、システム構築や基準の整備、マニュアル制作など色々なことに携わってきて、今はメンバーが作った見積書の最終検証などをしています。新入社員のOJTとして手取り足取り教えるお母さんみたいなこともしています。
竹髙
私は入社12年目で、システム技術部門に所属しています。超高層ビルや空港などの超大規模物件向けの火災報知システムのシステム設計をしていて、見積もりや機器図、技術資料の作成をメインで担当しています。産休前は現場対応に出たりもしていましたが、まだ子供も小さいので、子育てと両立しやすいデスクワーク中心の業務を担当しています。
矢部
私はエンジニアリング本部という、トンネルやプラント工場などの特殊物件を取り扱う部署で、入社から4年間はトンネルの施工管理、その後にプラントの設備設計を担当し始めて3年目です。施工管理の時は、現場に常駐して毎日作業着とヘルメット姿で仕事していました。設備設計への異動は、特に希望は出していないのですが、結婚を機に、上司の配慮で、現場のキリが良いタイミングでの異動となりました。
職場の雰囲気について教えてください。
寺井
私の部署では、若手が半分近くを占めているので、分からないことがあった時にすぐ聞きやすいな、という印象は受けました。仕事はカチッとしているけど、和やかな感じかな?
矢木
あ~、確かに。私のところも、本当に良い雰囲気というか和やか。高圧的な人はもちろんいないですし、仕事で困っても、誰でも相談しやすいと感じています。研究開発職に女性が配属されるのが久々だったので、初めはかなり気を遣っていただいたのですが、一年たった今では距離も縮まって、入社当初よりもさらに話しやすい環境になりましたね。
矢部
私も入社した時、施工管理職の女性はいませんでしたが、そんなに働きづらいと感じたことはなかったですね。配慮されるような感じはありましたけど。常駐した各現場は、能美社員も4~5人ほどしかいなかったので、歳が多少離れていても仲良くなれましたし、いろんな業者さんと名刺交換をするので覚えるのが大変ですけど、女性が少ないので自分は覚えてもらえましたしね(笑)女性だから、というよりかは、新入社員の時は「仕事が上手くできるのか?」の方が不安でした。現在はオフィス勤務なので他部署とも相談しやすくて風通しが良い雰囲気だと思います。
竹髙
部署には20~60歳代までいますが、上の人にも言いたいことを素直に言いやすい雰囲気ですね。はっきりも言われますし、はっきりも言いますし。入社当時は女性で技術職が珍しかったので苦労もしました。例えば社外から問い合わせの電話を取ると、女性=庶務のイメージだったらしく、「どなたか分かる方いらっしゃいますか?」って。当時は相談してもらえないジレンマがありました。業務を重ねるうちに、知り合い、繋がりも増えてくるので、徐々に相談してもらえるようになりましたけどね。
早川
私の部署は若い子が多くて、毎年ユニークな子が入ってきます。こちらも驚く発想もあったりするので、刺激的で楽しい部署だと思います。私の入社時は、大卒女性が部署に配属されるのが初めてということで、当時の課長から、「ちょっと扱いにドキドキしてる」みたいなことを言われました(笑)周りの方が気遣ってくれて、私はあまり気にせずにやらせていただいたので、自分としてはうまく馴染んだなと。当時はいっぱい残業したら、皆で代休を取って遊びに行くような、仕事も遊びもアクティブな生活をしていましたね。最近はだいぶ真面目になった感じがします。個性的な人も多いけど、皆ベースは真面目というか。それが良い方向に絡み合って新しいことを考えついたりもするので、すごく良い方向に変わってきているなと思います。
出産・結婚の前後で変化したことがあれば教えてください。
竹髙
周りに支えられていると感じる機会は前よりも多いですね。「子どもが○○で」って相談すると、「じゃあこうしてみる?」とか、上司が業務配分を調整してくれたり、家でも旦那が「これやっておくね」みたいに協力してくれたり。あとは、入社した時は知らなかったのですが、時短を使えるとか。人との繋がりや制度に支えられて、今があるなとすごく感じます。早川さんはいかがでしたか?
早川
私も上司とメンバーの協力があるから、うまく回せていますね。家庭でも旦那と子どもに協力してもらって回せていると思います。世間的にも社内的にも産休・育休を取る人が多くなかった時代に、当然のように申請をし、当然のように周りに相談をして、それを理解していただけたので本当に恵まれています。どうしよう、と思ったこともありますけど、そういう話を周りにすると、協力するから大丈夫って言ってもらえたので。他に同じケースの人もいなかったから、何かにとらわれず、むしろ私の働き方を作ろうという気持ちでした。
仕事やプライベートで大切にしていることを教えてください。
寺井
仕事は仕事、遊びは遊びでしっかり切り替えるのを意識しています。仕事中に遊びのことは考えないし、遊びの時に仕事は一切考えないです。仕事も遊びもですけど、その時間をいかに有効に使うかを考えることが多いですね。残業せずに納期内できっちり終わらせるよう心がけています。
矢木
私は仕事が上手くいかないと土日も引きずって不安になっちゃいます。納得するまでやり続けたいタイプなので、その分帰りが遅くなったりもしますけど、そうすることでプライベートも安心して過ごせますね。
早川
定時には帰れるように時間配分を考えて仕事をしているつもりです。悩む案件は時間を決めて悩んで、それで答えが出なかったら一旦置くと決めています。それと、皆とコミュニケーションを取ることも意識し、私がいなかったから仕事が止まっちゃった、ってことがないようにしています。プライベートは子ども中心ですが、子育てのテーマが「自立させる」なので、頼られすぎず、でも目を離しすぎずっていうのはすごく気を付けています。成長とともに距離感は変わってきますが、良い距離を保ちつつ、ときには旦那に間に入ってもらいながら、お互い依存しすぎないような関係でありたいと思っています。
竹髙
「自立させる」って、良いテーマですね。私も子どもの熱とかで急に次の日休まなきゃ、ってなることもたまにあるので、基本的にその日の仕事はその日のうちに、翌日納期の仕事は残さないということがモットーです。何から取り掛かって、次に何をやるか、その後に何をやれば今日中に終わるっていう見通しを立てています。プライベートは家族メインですけど、どうしてもネットなどを見ると食事は手作りが良いとか、子どもは早く寝なきゃいけないとか、そういうのがいっぱい書いてありますけど、そういう風にとらわれすぎるのは良くないなと。こうあるべき、というのをあまり気にし過ぎず、楽しく!というのを大事にしています。
矢部
なるべく定時に終わる仕事量に調整するようにしています。具体的には設計の精度で仕事量を調整しています。営業さんと相談しつつ、概要が分かれば良いのか、細部まで詰めるのか、案件ごとの段階を見極めて進めることで、なるべく定時で帰ります。もちろんこだわるべき時にはしっかりやりますね。なるべく疑問点は残さず、その日のうちに解消することを目指しています。
育児と両立している今の自分の働き方は、理想を100点とすると何点ですか?
早川
私の場合、だんだん子どもの手が離れてきたこともあって、もう少し仕事に重点を置くこともできるかな。もうちょっと頑張れるかもってことで、70点ぐらいです。
竹髙
早川さんと同じで、理想としてはもう少し仕事できるかなとも思っています。でも、子どもがまだ、下が一歳、上が四歳で、まだまだ手がかかるので、バランスという意味合いでは、今がちょうど良いとも感じています。現状で言うと80点くらい。もう少し子供が大きくなったら、もう少し仕事に重きを置きたいな、と思います。
寺井
育児と仕事の両立は大変だと思いますが、どうしたらもっと両立しやすくなると思いますか?
早川
最近だと、女性が「子どもが熱出しちゃった」って言うと、割とすんなり帰れますけど、逆に、男性でもお子さんがいて奥様も働いている場合、その男性が帰りづらい雰囲気がある気がして、そっちの方が気になるかな。仕事で女性男性って意識することはほとんどないですが、そういう家庭事情での帰りやすさが、男性側にも浸透すると良いですね。男性がそういう働き方ができる場所なら私たちも働きやすくなると思います。
矢木
なるほど。男性ももう少し家庭事情で帰りやすい雰囲気になると良いですね。
矢部
そういえば、私の部署の男性が1人、育休を近々取るそうです。なので、男性の帰りづらさっていう課題も少しずつ変わっていくのかなと思いますね。
仕事とプライベート、それぞれで挑戦したいことを教えてください。
寺井
もっと難しい物件を任せてもらえたり、新しい機器の開発や新しい仕組みを導入する時に、メンバーとして加われるようになりたいです。私生活に関しては、漫然と過ごさないよう、何か新しいことにチャレンジするように心掛けたいです。例えば、料理で作ったことがないものを作るとか、そういうレベルから少しずつ始めて刺激のある毎日にしようと思っています。
矢木
まだ仕事では先輩に相談することも多いので、もっと自分で判断して進めていけるようになって、新しいアイデアなども出せるようになりたいと思っています。プライベートでは、ゴルフやダイビングなど、色々なことを始めたので、今後も続けていきたいです。同じ趣味の人も社内に多いので、色々な趣味を通して色々な部署の人と関わっていきたいなと思います。
竹髙
今は部署の業務改善で任されていることがあるので、それを早く完成させたいですね。プライベートですが、出産前はゴルフやランニングを積極的にやっていたので、また体を鍛えるようなことをしたいです。子どももそろそろ走れる歳になってきたので、一緒に地域のマラソンに出たいなとも思っています。
矢部
ある対象物についての防災基準を根底から見直そうという、社内外に及ぶ大きな動きに参加させてもらっていますが、メンバー内では私が1番若手なので、その中でも若い人の発想を入れられたら良いなと考えています。プライベートは、最近始めた趣味とかはないですけど、旅行とか新しい趣味を見つけられたら良いなと思います。
早川
教育担当をして、自分の子どもを育てて、地域の子どもたちとも関わる機会が多かった中、人が成長していく姿にとても癒されてきました。だから、これからも仕事の技術を教えるだけでなく、若手がどう成長するかを見守りたいなと思っています。能美防災はそういう機会に恵まれているので、仕事は仕事で一生懸命やりつつ、地域でも新たに活動できる場所を探しています。
今後入社を考えている女性にアドバイスをお願いします。
寺井
会社には色々な人が集まるので視野が広がりました。視野が広がると、自分が面白いとか楽しいとか興味を持てることがとても増えるので、社会に出て環境が変わることへ不安を感じるとは思いますけど、そこまで心配しないで楽しんで欲しいと思います。
矢木
私自身もまだどう働くのが良いのか不安なところはありますけど、今日皆さんとお話してみて、女性だからといって不利に働くようなこともないですし、上司や周りの人たちも配慮してくれる会社だとわかったので、皆さんも安心して入社して欲しいなと思います。
早川
この企画をきっかけに、女性と男性の働き方の違いを考えてみましたが、思ったより差がない会社なので、とても恵まれてるなと思いました。女性だからと変に頑張ったりしなくて良いと思います。ちゃんと個人として扱ってくれる会社というか、人が揃っているので、そういうことにあまり気張らず、素で一生懸命やっていただければいいなと思います。
竹髙
例えば結婚や出産したらとか、その後はどうかとか、思うこともあるでしょうけど、意外と何とかなるものだと思います。あとは、周りの人に素直に助けを求めること。これを言ったら恥ずかしいかな?とか、そういう躊躇をせずに、素直に頼れるものは頼る。そういう柔軟な心を持って頑張ってください。
矢部
女性と一言で言っても、結婚して出産して戻ってきたい方もいれば、キャリアを突き進みたい方もいて、人それぞれだと思います。能美防災は昭和的なところもありますけど、考え方は柔軟な会社なので、自分の働き方を選べるような会社かなと思います。制度も女性向けに限らず、新しいものができていて、今後ももっと良い制度が増えているはずなので、期待して入っていただければと思います。
※所属およびインタビュー内容は、取材当時のものです。